今年もあとわずかとなりました。

春芳茶園は今年で創業三十年を迎えることができました。

安心できる生産家のお茶をお渡ししたい、生粋の香りと味、本当においしい日本茶を飲んでいただきたい、毎年天候によって影響を受けるお茶のことを新茶時期に詳しくお伝えしたいなど日本茶の素晴らしさを熱く伝え続けてあっという間の三十年でした。

 三十年は決して平坦な道だけ歩んできたわけではありません。

創業当時はご近所に怒られながらもマイクを持ち、店頭で大きな声を出して一生懸命にお茶を飲んでいただきました。それでも最初はなかなか売れずに実質赤字を出したほどでした・・・(笑)

でも私たちはとても充実した毎日で楽しかった。

 当店の前の道は戸塚区役所へ向かう道です。私たちと同年代やそれより少し若い方々が、かわいい赤ちゃんを連れて予防接種などにたくさん区役所に向かっていて、その方々とお茶を飲みながら一緒になって子育ての話や教育の話をして皆様と人生を悩み考えて歳を重ねてきました。

そのお客様たちが新たなお客様を紹介してくださり、そして少しずつ当店も成長していくことができました。もちろん今もその当時のお客様がご来店いただいています。

 三十年経って考えてみると創業当時にはなくて今、当社にあるものは何でしょうか?

  一言で言うなら「安心感」です。

そしてこの「安心感」を作り上げたのは、日々の「真剣さ」だと思います。

他人事でも自分事として真剣に思えること。毎日考え、真剣に行動し、伝えていくこと。あらためて三十年経った今こそ、より真剣に生きていかなくてはと思っております。 

 

今、世の中はとても不安定でこの先どうなるのかが本当に不透明な時代です。アメリカの大統領は「チェンジ」と唱え、黒人ではじめての大統領が生まれました。

 今までなかったようなことが次々と起きる時代になったのです。

そして当社のある「戸塚」も大きな変革の時を迎えようとしています。

 

春芳茶園も変りつつあります。私たちだけが先頭を走るのではなく、今まで以上に多くの人の力を借りながら、一層大きな「安心感」をお届けできる春芳茶園になれるように真剣に取り組んでおります。

 

見守る難しさ、怖さを感じながら、もっと皆様の心の中で

  《なくてはならないお店 『春芳茶園』》 になれるように一生懸命頑張っていきます。  

      

春芳茶園 後藤 武史・聡子

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